みなさんこんにちは~!
放デイの創作活動といえば「壁面製作」を思い浮かべる方が多いかもしれません。今回はシンプルな紙工作「ペーパークラフト」を活動で行いました。
毎回の活動の準備が大変💦
「そんなときは準備が簡単なペーパークラフトをしよう💡」
と思い、準備をしていました。
しかし、いざ活動の時間になると思った結果とは違う子どもたちの様子が見られました。
「あれ?」「思ったより大変だ💦」
というのが活動中の私の感想でした。
今回は、ペーパークラフト活動で起こった出来事とそこから学んだ創作活動のおきてを5つご紹介します!
今回の記事を読むと、児童指導員の皆さんが創作活動をする際に気をつけるべきことが分かります。私と同じ思いをされた先輩先生もいらっしゃるかと思います(笑)これから紹介する創作活動のおきてを踏まえて、楽しく「できた!」が生まれる活動作りに役立ててください!
放課後等デイサービスの創作活動のねらい
放課後等デイサービスではどうして工作や製作といった創作活動を行うのでしょうか?きちんと理由があります!
ガイドラインで創作活動を行うことになっている
「放課後等デイサービスガイドライン」の、1総則(3)放課後等デイサービスの提供に当たっての基本的姿勢と基本活動 ②基本活動 イ 創作活動の部分に書かれている通り、放デイで創作活動を行うことになっています。
創作活動では、表現する喜びを体験できるようにする。日頃からできる
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000082829.pdf
だけ自然に触れる機会を設け、季節の変化に興味を持てるようにする等、
豊かな感性を培う。
例えば、季節の壁面製作や工作、絵を描くことを創作活動として行っています。
ではなぜ、放課後等デイサービスでは創作活動を行うことになっているのでしょうか?
創作活動で身につく力
子どもたちが創作活動を通して身につける力はたくさんあると思います。
創作活動ではクレヨンで絵を描いたり、折り紙をしたり、はさみで切ってのりで貼ったりします。その過程で様々な力を働かせているのです。
たとえば、
・手先の運動になる
・完成という目標に向けて頑張れる
・作り方の手順の説明を注意して聞く
・作業自体に集中する
・自分の思いを表現する
などが上げられます。
1回の活動で色々な力をつけるチャンスが生まれるんですね🌱
創作活動の準備
ペーパークラフトを印刷する、以上!
インターネットで調べてみると、無料のペーパークラフトをたくさん見つけることができます💡
今回使用したペーパークラフトはキャノンの公式サイトで紹介されている物をメインに使いました。
キャノンの公式サイトにアップされているペーパークラフトは製作時間の目安が書かれているので、活動の時間30分以内でできる物を選びました。
もちろん、はさみや工作が苦手なお子さん向けに、大きめでシンプルなペーパークラフトも用意しました。
また、紙はコピー用紙ではなく、折ったときに形を整えやすいように少し厚い紙を購入して印刷しました。
準備はほぼこれだけです!笑
創作活動を行ったときの失敗
実際に活動を実施してみたところ、子どもたちは作りたい物を選んで黙々と作業に取りかかっていました。
細かいところも慎重に切って、爪を使って折り筋をつけて…一所懸命に取り組んでいました。
ところが、30分の活動の時間が終わろうとしている時、作り終えられたのは数人。
細部にこだわったお子さんほど時間内に作り終えることが難しかったです。
全然シンプルで簡単ではなく、創作活動の奥深さを思い知りました😂
どうしてこうなってしまったのか考察してみました。
理由① 誰が作ったときの制作時間の目安が30分なのか考慮していなかった
製作時間の目安を参考にしたものの、大人が30分で作ったものだったとしたら、子どもが30分で作れると考えるのは浅はかだったなと思いました。
しかも、じっくり細部にこだわって作る特性を持つお子さんであればもっと時間が必要です。
失敗してやり直す時間も必要です。時間設定が甘かったなぁと思いました。
理由② 完成品が思っていたのと違った
低学年向けにシンプルなペーパークラフトを用意したものの、輪ゴムが必要だったり、のりしろが分かりにくかったりしました。
中にはカッターナイフが必要なものも…。
実際に指導員が作ってみてから、できそうかどうか吟味する必要もあったのではないかと思いました。
理由③ 完成品のイメージが湧きにくかった
子どもたちに渡したのは、ペーパークラフトが印刷された紙とはさみ、のりだけ。
完成品が無かったので、平面から立体物を作り出すイメージをしにくい子どもたちにとっては苦痛だったのではないかと思います。
ゴールが見えないと集中力も続きにくく、すぐに飽きてしまいます。
完成品があれば、何を作りたいか決めるときにも決めやすかったのではないかと思います。
そういえば学校の図画工作の授業の時にも参考作品を必ず作っていました。。
理由④ 作った後のことを考えていなかった
電車のペーパークラフトを用意していたので、作ったもので遊べるようにと線路が描かれた台紙を用意しました。実際にもつくった電車を線路の上で走らせているお子さんもいましたが、遊んでいる途中で誰が作った物なのか分からなくなってしまいました。
名前を書いたり、線路を複数用意したりするといった工夫が必要だったなと思いました。
また、作った物を持ち帰るのか教室に飾るのかを決めていませんでした。立体で形が崩れやすいので持ち帰るときにも気をつけなければなりません。
失敗から学んだ創作活動のおきて
以上の4つの失敗から、創作活動において気をつけるべきポイントがいくつか見えてきたので、1つずつご紹介したいと思います!
おきて① 製作時間にゆとりを持つ
説明や片付けの時間の他に、こだわるための時間、やり直すための時間を考慮することが必要だと思いました。
作品を一発で作るのは至難の業。だとすれば、時間をあまり気にせず落ち着いて製作に集中するためのゆとりの時間を考えた上で、作れそうなものを準備することが大切です。
また、時間内に作り終えることができなかった場合、「できた!」という達成感を味わうことがお預けになってしまいます。
活動の時間内に作れる物を用意したいと思います。
おきて② 完成品を見せる
完成品を見本として作っておくことで得られるメリットが多いことに気がつきました。
①作る物を決めやすくなる
②ゴールがイメージしやすいので活動の見通しが持てる
③見通しが持てると作業に集中しやすくなる
④事前に作ることで子どもたちが作れそうな物かどうかが分かる
いくつか作って見えるところに飾っておくのも良いと思います。
おきて③ 製作した後のことを考えておく
作った物を飾る場所を確保しておいたり、遊ぶときに気をつけることを始めに説明したりすることも必要だなと思います。
作った物は作って飾るのか、遊べるのかというところまで見通しを持たせることで、完成するまでわくわくしながら製作することができます😊
誰の物か分からなくなる前に、目立たないところに名前を書いておくことも、トラブルを防ぐのに必要なことかなと思います。
おきて④ ケガに気をつける
はさみを使った後に完成した物に気を取られてしまい、床にはさみを置いたままにしてしまうこともありました。
はさみでケガをするかもしれないということを事前に伝え、活動中もはさみの取り扱いに十分注意する必要があります。
おきて⑤ みんなが作れる物にする
子どもにとって自分の力で作れたということが自信になります。子どもたちが手順表を見て自分で作れる物を選ぶことが大切です。
先述したように、指導員が実際に作品を作ることで子どもたちがつまずきやすいポイントが分かります。
平面を立体物にするのが難しい、接着するのが難しい、切り取るのが難しいなど…。
支援の基本は「手を引くこと」ですから、どうしても難しいところは簡単なデザインにしたり、便利な道具を使ったりしてできるだけ自分で作れる物を作るようにしたいと思います。
まとめ
今回は、ペーパークラフトの創作活動での失敗とそこから学んだ創作活動のポイントをご紹介しました!
創作活動は放課後等デイサービスでは必ず行う活動で、創作活動を通して以下のような力が身に付くと考えられます。
・手先の運動になる
・完成という目標に向けて頑張れる
・作り方の手順の説明を注意して聞く
・作業自体に集中する
・自分の思いを表現する
今回はペーパークラフトを通してこのような力を育みたいと思い準備をしました。
しかし、実際に活動を行って失敗したと思った点がいくつかありました。
理由① 誰が作ったときの制作時間の目安が30分なのか考慮していなかった
理由② 完成品が思っていたのと違った
理由③ 完成品のイメージが湧きにくかった
理由④ 作った後のことを考えていなかった
これらを反省点として、創作活動の時に気をつけるべき「5つのおきて」を編み出しました。
おきて① 製作時間にゆとりを持つ
おきて② 完成品を見せる
おきて③ 製作した後のことを考えておく
おきて④ ケガに気をつける
おきて⑤ みんなが作れる物にする
今後の創作活動はこれらのおきてに沿って準備をしたり進行したりしていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
もし放デイの児童指導員の先生で、他に気をつけていることがあればぜひコメントでシェアしていただけると大変嬉しいです😂
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それでは、今日も心に太陽を☀