こんにちは!
「アイロンビーズ」と聞いて懐かしく感じる方もいるかもしれませんね😄
皆さんは、あのアイロンビーズを使ってビジョントレーニングができることをご存じですか?
ビジョントレーニングについてはこちらに記事で詳しく書いていますのでぜひご覧ください👀
ビジョントレーニングには、間違い探しやナンバータッチ、ピンポン球やお手玉を使ったゲームなどが一般的なのかなと思います。
一つのトレーニングを繰り返すことも大切なことですが、マンネリ化して子どもたちが飽きやすくなってしまうことも懸念されますよね💦
今回は、アイロンビーズを用いたビジョントレーニングの活動についてご紹介したいと思います!
なぜアイロンビーズがビジョントレーニングになるのか
「パーラービーズ」を販売するカワダの公式HPではこのように紹介されています。
ワーキングメモリに関わる左の背外側前頭前野、手や指などのコントロールをする運動関連野、音韻リズムに関わる右側頭前頭接合部、注意集中に関わる前頭眼野、会話や発話に関わる左ブローカ野など、幅広い脳の領域での活性が見られました。
https://www.kawada-toys.com/brand/perlerbeads/evidence/
少し難しい言葉が並んでいますが、かいつまんで少しわかりやすく解説します。
集中力・注意力を高める
小さなビーズを探してプレートのとがった部分にはめていく作業には集中力や注意力が必要です。
また、ビーズを置く際にも並べたビーズが崩れないように注意しなければなりません。
ひとたびアイロンビーズに夢中になると、完成させるまで集中力を維持しなければならないため、作業に集中することで集中力や注意力を鍛えることができると考えられています。
微細運動による手と目のチームワークを高める
手や指先を使う運動は、脳に刺激を与えます。特に協調性発達運動障害を持つお子さんは、手の動きがぎこちなかったり、力を入れにくかったりします。
アイロンビーズを指やピンセットを使って掴み、ある一カ所に置くという作業は、アイロンビーズを見て、指先を器用に動かしたり力加減をしたりする必要があるため、集中力に加えて手と目のチームワークの力を使います。
視空間認知を高める
アイロンビーズはお手本や図案を見ながらプレートにビーズを置いてキャラクターや動物など基本的に何でも作ることができます。
その際に、図案を見てどこに何個ビーズを並べれば作りたい物が完成するのかというのを考えながら作っているのです。このような認知力が「視空間認知」です。
視空間認知は、漢字を覚えたり、地図で目的地にたどり着くまでの道順を考えたりする力にもつながる大切な力です。
想像力・創造力を高める
これらの力を働かせて見た物を形にすることができます。
図案や完成した物の画像を見ながら作るので、見通しを持って製作を進めていきます。
「半分くらいできたかな?」「あと足のところだけだ!」
と、完成まであとどのくらいか、何をすればいいのかが明確になっているので、ゴールが想像しやすくなっています。
このように、アイロンビーズを楽しみながら視覚機能を鍛えることができると考えられています。
アイロンビーズを用いたビジョントレーニングの準備
アイロンビーズをするのに必要な物は、
・アイロンビーズセット(専用のプレート、ピンセット,アイロンペーパー)
・図案
・アイロン
があれば十分かと思います💡
アイロンビーズセット
アイロンビーズセットは、おもちゃ屋さんやおもちゃ売り場、ネットでも販売されています。色別に売られていたり、たくさんの色がミックスされて売られていたりします。
色の種類がたくさんあって、ある程度色分けされていた方が子どもたちは取り組みやすくなると思います。
バラバラの中から必要な色を探すのも「跳躍性眼球運動」というビジョントレーニングになりますよ👀
プレートにも色々な大きさや形の種類があります。
透明なプレートは、下に図案を敷いて上からのぞき込みながら簡単に作ることができます。
作る物によっては複数のプレートを連結して作る場合もありますので、色々な種類があると子どもたちの作りたい物を作りやすくなると思います!
ピンセットは、1~2本付属している場合がほとんどですが、子どもたちの人数に合わせていくつか用意しておくと良いと思います。
図案
図案は、「アイロンビーズ 図案」「パーラービーズ 図案」などと画像検索するとたくさん出てきます!
プレートの大きさに合った図案は以下のリンクからダウンロードすることができます↓↓↓
得意なお子さんは、プレートと同じ大きさではなくても図案や完成した画像を用意して、それを見ながら作りますよ!すごい!
アイロン
家庭用のアイロンで十分ですが、アイロンビーズの加熱に特化した小さめのアイロンもあります!
ただし、160㎜×160㎜の大きなプレートで作った場合は家庭用の大きめのアイロンの方が均一に加熱しやすいと思います!
私が働く放デイでは、家庭用のアイロンを使用しています。
アイロンビーズを用いた療育活動で配慮したこと
活動の時に特に気をつけたことは4点あります。
・アイロンビーズの大きさ
・同じ図案を複数枚用意する
・季節に合わせてテーマを決める
・やけど
アイロンビーズの大きさ
アイロンビーズには、先ほどご紹介した5㎜サイズ以外にも、半分の大きさの「ナノビーズ」、倍以上の大きさの「ハマビーズJr.」があります。
お子さんがビーズをこぼしてしまって片付けが大変……💦
そんなときは、「BorneLund(ボーネルンド)」から発売されている「ハマビーズJr.」がおすすめです!
おすすめポイントは、以下の3つです。
・直径1㎝の大きさで扱いやすい
・5㎜サイズのものよりも、アイロンをかけるとかなり丈夫になる
・こぼしてしまっても、大きいので片付けが楽
このハマビーズJr.は、指先の微細運動が特に苦手なお子さんに用意しました。図案と、四角形や犬の形の透明なプレートが付いてくるタイプで、図案とプレートをセロハンテープで固定させて動かないようにして作っていきました。
実際には、指導員が1つずつビーズを手渡ししてお子さんが指で置いていくスタイルで進めました。場所が多少ずれていても、素敵な作品ができあがりました✨
オンラインショップから購入できますが、かなり人気で品切れ状態が続いています💦
ぜひ一度チェックしてみてください!
同じ図案を複数枚用意する
お友だちと同じ物を作りたいというお子さんのために、同じ図案を各テーブルに2~3枚用意しました。
お友だちとおそろいなのは嬉しいお子さんもいるはず。
取り合いになる心配も無くなります😊
季節に合わせてテーマを決める
作りたい物が思いつかないお子さんのために、こちらで季節やキャラクターなどテーマを指定してしまうのもアリかなと思います。
私が活動で行ったのは2月後半だったので、季節に合わせてひな祭りや桃の花、イチゴや菜の花などの春を連想させる図案をたくさん用意しました!🌼
やけど
アイロンから発せられている熱は目に見えないので、特にアイロンを温めている間は危険です。
製作する場所から離れた、コンセントから近い場所に置くのが良いかなと思います。
私は、口頭での指示に加えて、「あついよ!」と書いたボードをアイロンの近くに置いて視覚的にも注意喚起しました。
子どもたちの様子から出た反省点
30分の活動の中で子どもたちは夢中になって製作していました。
学習中にお友だちとお話して興奮気味だったお子さんも、作る物が決まると静かに座って黙々と作業していましたよ😊
分からないところは指導員に聞きながら、春らしい作品が次々と生まれていました!
しかし、製作時間を考慮したものの、納得いかずにやり直したり、一斉にアイロンがけしようとしたりして時間内に完成できなかったお子さんもいました💦
もっとシンプルな図案をチョイスするべきだったかな…と思いました。
まとめ
今回は、アイロンビーズを用いたビジョントレーニングの活動についてご紹介しました!
アイロンビーズ製作は、以下の観点からビジョントレーニングにおすすめです。
・集中力・注意力を高める
・微細運動による手と目のチームワークを高める
・視空間認知を高める
・想像力・創造力を高める
アイロンビーズ製作には、以下の道具が子どもたちの人数に合わせて複数個あると良いと思います。
・アイロンビーズセット(専用のプレート、ピンセット,アイロンペーパー)
・図案
・アイロン
アイロンビーズを用いた療育活動で配慮した点は、以下の4点です。
・アイロンビーズの大きさ
・同じ図案を複数枚用意する
・季節に合わせてテーマを決める
・やけど
準備をしっかりした上で、実際にやってみてうまく回らなかった部分もありました。次回以降の活動に必ず生かしていきたいです!
皆さんもアイロンビーズ製作を療育活動や余暇活動に取り入れて、子どもたちの得意を伸ばしたり、「できた!」という成功体験を作る機会にして楽しんでくださいね😊
それでは今日も心に太陽を☀